A murmur of Kai

今年のモットー「挨拶はした者勝ち! 相手の為ではなく、自分の為!」

 

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3分ランデブー 

すみません。そういうことで(先の日記参照)
しばらく、「リボーン」続けます。

そのうち、分離させなくちゃ。


えと。
「片想い雲雀さん」です。
本当は同じシチュエーションで、
「片想いツナ」を考えていたのに、
まとまらなくて、雲雀さんにしたら、まとまった(私なりに)
しかも、雲雀一人称で・・・ありえん。

何故だ!? 私は基本的に「健気受け」が好きだから、
片想いネタなんか、ツナの方が書きやすいはずなのに・・・

ということで、またちょっと「こいつだれ?」な雲雀さんになってしまいました。
すんません。


3分ランデブー

 あの子が駆けてくる。

 栗色の髪を風になぶらせながら、だらしなく結んだネクタイをはためかせながら、琥珀の目をまんまるに見開いて、必死の形相で駆けてくる。


 僕はその姿を認めると、もう他の遅刻寸前の連中なんか、すっかり意識の外に放り出した。
 予鈴はとっくに過ぎている。
 本鈴まであと、1分……30秒……10秒……。
 あの子が、どんだけ死ぬ気で頑張ったって間に合いやしない。

 ほら

―― キンコ~ン♪ カンコ~ン♪

 あの子の顔が絶望にゆがむ。
 そして、僕は足を踏み出すと、彼の前に立った。

「2年A組、沢田綱吉」
「はぁはぁ……ひ…ヒバリさ…ん……」

 沢田綱吉は鞄を地面に落とし、両手を膝において、激しくあえいでいた。
 僕はそんな彼に容赦なく言葉を投げかける。

「ねえ、君。今月、何回目かわかってる?」
「え……えと」

 彼の視線が、僕から一瞬それて、宙をさまよう。
 しかし、すぐ戻って、ぴたりと僕の目をとらえる。それはとても怯えた色をたたえ、それでも、もうそらされることはない。
 沢田綱吉は、いつも僕の前で怯えて真っ青になって慌てふためいて、それでも、視線はいつもまっすぐだった。まっすぐ僕の視線を受け止める。

 今も――

 僕は、それに至極満足して、彼の酸素の回らない頭でたどり着けないらしい答えを教えてやった。

「7回目。今日は8日で、日曜日を一回挟んでいるから……」
「全敗ですね」

 生意気にも僕の言葉尻を奪って、上目遣いににへらと笑った。
 口元を引きつらせながら。

「何、笑ってるの? ここ笑うとこ?」
「え……あ、ご……ごめんなさいっ!」

 僕が言うと、彼はあわてて頭を何度も下げる。


 嘘だよ。
 本当は、いつでもどこでも僕の前では笑っていて欲しい。
 そんな引きつった愛想笑いなんかじゃなくて、いつもつるんでいる連中や、時折紛れ込んでくる子供に見せるような、屈託のない、花のような、お日様のような笑顔で。
 でも、そんなの望みようもないから、少しでも彼のまなざしをつなぎ止めておきたいと思う僕は、必死で話題をつなぐ。

「ねえ、どうやったら、そう毎日遅刻できるの?」
「いや……どうやったらって、言われましても」
「あの赤ん坊……」
「リボーンですか?」
「そう……あの子、君の家庭教師なんだって?」
「あ、……はい」
「同じ部屋で寝てるんでしょ? 彼は起こしてくれないの?」

 綱吉がまた笑った。
 今度も苦笑混じりで、でもさきほどに比べたら、ずいぶん自然に。

「起こしてなんかくれませんよ」
「へえ……そうなの」
「そうですよ。前は、母さんが起こしてくれてたんですけど、リボーンが来てから、『ママンがそうやって甘やかすから、ツナがいつまでも自分で起きられねーんだ!』とかなんとか言って、自分で起きなくちゃいけなくなったんです」
「だから、遅刻ばかりなの?」
「あ……まあ、それだけじゃないんですけど」

 急に大家族になったから、母さんもオレの世話どころじゃなくなったし、それどころかランボやイーピンの世話はオレもしなくちゃいけないし……食卓は毎朝戦争で……

 僕が風紀委員長であることなんか忘れたみたいに、ぶつぶつと愚痴をこぼす。
 それさえも、綱吉の言葉なら、いっそ心地よい。
 もっと彼の言葉を引き出したくて、僕は必死で接ぎ穂を考えていたけれど、綱吉は急に思い出したように口をつむぐと、腕時計に目をやった。

「わっ!こ……こんな話してる場合じゃないよ! ど、どうしよう!ヒバリさん!あの、オレ、も、もう行ってもいいですか? つか、まだ遅刻者リストつけてないですよね。つけますか?つけますよね、やっぱり」
「当たり前じゃない」

 僕は、内心の落胆を押し隠して、風紀委員の手帳を開いた。
 目の前では、また彼がびくびくと僕の顔色をうかがっている。

 こっそりと小さくため息をついた。

「もういいよ。急がないと、1時限目に遅れる」

 僕の言葉に、綱吉ははじかれたように駆けだした。

「あ、ちょっと待って」
「え!?」

―― がこん!

「いたっ!」
「僕としたことが、咬み殺すのを忘れていたよ」

 綱吉は頭を抱え込んでしゃがみこんだ。恨めしげに涙目で僕を見上げる。
 一言情けなさそうに僕の名前をつぶやくと、再びかけだしていった。


 毎回派手に振り下ろすトンファー。
 でも、いつもは、軽くたんこぶができる程度だろう。2時限目、3時限目が終わる頃には跡形もない。その程度には加減してやっている。
 今回は少しきつく咬み殺してやった。
 額に、たんこぶと軽く擦り傷ができているかもしれない。

 僕が、つけた傷。

 その傷がすっかり消えるまでの間ぐらいは、彼は僕のことを考えていてくれるだろうか? 
 悪態でもいい僕の名をその口に上らせ、僕の姿を脳裏に描き、怒りでも恨みでもいいから、なにかしらの感情を僕に向けていてくれるだろうか?
 本当は、トンファーじゃなくて、僕のこの手で傷つけたい。
 そしたら、より深く、あの子に僕を刻み込めるような気がするのに。
 でも直接でなんて、触れられない。
 触れたら、きっと気づかれてしまう。あの子に流れ込んでしまう――この想いが。



 ねえ、沢田綱吉。君が好きだよ。



 たった2分や3分の、遅刻取り締まりという名目でしか言葉を交わせない君。
 あんな会話でも、君にとっては一秒でも早く切り上げたい、逃げ出したいような会話でも、僕にとっては、一言一言がどんなに貴重か君にはわからないだろう。
 

 君にとっては恐怖の3分間
 僕にとっては至福の3分間


 その差を思うと、少し、切ない。
 切ないなんて気持ち、あの子と出会って初めて知った。


 明日もあの子は遅刻してくるだろうか?
 明日も、あの琥珀の瞳に、僕の姿を映してくれるだろうか?



 さて、遅刻取り締まりの時間も終わりだ。
 見上げると、午前8時半の太陽はもう暴君の顔をして、容赦なく僕に照りつける。 思わずトンファーを持ったままの腕をかざすと、光は銀色に反射して、余計に僕の目を眩ませた。



きっと、ツナにも「至福の一時」・・・・の、はず(笑)

中学校って何時頃から始まるんだったけかなー
最初ショートホームルームとかあって、それから1時限目とかあるんだった?
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